クリスマスは、イエスの誕生を祝う祭りです。ルカによる福音書によれば、幼子イエスは飼葉おけに寝かされ、駆けつけた羊飼(ひつじかい)たちがともに誕生を喜びました。イエスのお母さんは、みなさんご存じのマリアさん、お父さんの名前はヨセフさんです。さて、聖書を今の時代に読み解くと、このイエスの家庭はステップ・ファミリーなんですね!
奇跡のようなことが毎日毎日おきているのだなぁ
母マリアは、未婚で妊娠しました。これは石打の刑に値するような、いわば差別される側の人でした。一方、夫ヨセフは「正しい人」であったので、彼女のことが公になることを好まず、ひそかに離縁しようと決心しました。金さん曰く、「その程度の正しさ」、つまり人間が自分たちのしくみの中で作った正しさです。駆けつけた羊飼いたちは、野宿しながら羊の群れの番をしていたのですから、ホームレス、路上生活者と言っていいかもしれません。
金さんからこんな風に気づかされて、ほっと一呼吸。奇跡のようなことが、毎日毎日、起きているのだなぁ・・・と。
金さんとキリスト教の接点ができたのは大学時代のこと。出席は自由意思と言っておきながら出席を取る、そんな授業のやりかたがヤッパリィそうなん〜!と思われて、反抗心いっぱいだったそうです。その後、指紋押捺を拒否して原告のひとりになったジョン・マッキントッシュ牧師、ソー・ジョンスン副牧師との出会いに導かれるように、温かで家庭的な教会を訪れるようになります。とりわけ、スーパー・オンマだったジョンスン副牧師をおいて、教会とのつながりを語ることはできません。
金さんが書いた「スーパー・オンマのいのちのバトン」から一部を紹介します。副題に「この小さなお話を10歳の祈花(キファ)ちゃんに 贈ります」とあります。
スーパー・オンマのいのちのバトン
おかあさんは おとうさんと出会って
とっても 好きどうしになって
あいしあって
あたらしい いのちの たねが おかあさんのなかに めばえた
それが わたし
おかあさんは そのとき 45さい
こうれいしゅっさん なので
おとうさんと とてもしんぱいしながら
いのりながら その日を待っていたんだって
みんなの いのりのなかで わたしは このよに うまれた
おかあさんのすきなもの それは にんげん
おかあさんは おとうさんや ともだちと
ひとが あつまれるいえ をつくった
ガレージ をかいぞうして つくったこのいえは
ビー玉ハウスとよばれている
おかあさんの すきなもの それは こども
おかあさんは子どもたちのための ボランティアをしてる
ビー玉ハウスには いろいろなこどもたちが あつまってきて
いつも たのしく うたったり わらったり ないたりする
はなしたり まなんだり わけあったりもする
おかあさんの すきなもの それは おとしより
おかあさんは なかまたちと 老人ホームを つくった
いっぱい むずかしいことがあったので
ホームができあがったとき ほんとうに うれしそうだった
おばあちゃんたちがたのしくすめるように せっとん(虹)のいえ となまえをつけた
(中略)
おかあさんの すきなもの それは あいとへいわ
おかあさんのまいにちは あいとへいわ がいっぱいだ
あいとへいわの うちのかぞく
あいとへいわの ビー玉ハウス
あいとへいわの せっとんのいえ
おかあさんは おんがくや ボランティアかつどうで
ちきゅうぜんたいに あいとへいわを ひろげたいっていう ゆめがある
おかあさんのきらいなもの ぼうりょくや さべつや せいぎでないこと
おかあさんが むずかしいかおをするとき
さべつやぼうりょく、 ひとをきずつけるしくみやほうりつに おこってるとき
そんなときの おかあさんは たたかうひとになる
あいとへいわのために ひぼうりょくでたたかいつづけることは
とてもむずかしいけど とてもだいじなことだと おかあさんは はなしてくれる
げんきじるしで えがおじるしの スーパー・オンマ(おかあさん)
そのおかあさんが びょうきになった
まいにち たくさんの ゆめのために がんばってきたから
じぶんの からだのことを すこしあとまわしにしてたのかもしれない
とても むずかしい びょうきだと おとうさんが はなしてくれた
おかあさんは ひとりで とおくのびょういんに にゅういんして
いたいちりょうも にがいくすりも がまんして がんばった
わたしを おいて てんごくに いったりしない っていうやくそくをまもるために
(中略)
おかあさんが みんなにあずけた いのちのバトン
あいと へいわと たくさんのなかまと つくってきた たいせつな いのちのバトン!
わたしは わたしの分をけんめいに いきていこう
はるかむかしから はるかみらいに つづく
いのちのリレーのランナーは いま ここ わたし!
いつどんなふうにイエスと出会うか、さまざまです。金さんの魂に立ち返るような「いのちのバトン」の詩につづき、わたしたちも来し方を振り返り、かけがえのない時を分かち合いました。
出産に立ち会いながら、神さまがいなければいのちの誕生はあり得ない、と痛感しているAさん。仕事がら、いのちの誕生にかかわってきました。
高二の時、ある朝起きたら、突然すべてがむなしい、なにもかもむなしいと感じたBさん。この世界にひとり取り残された孤独感と虚無感に襲われました。聖書を通し、人が神さまの形に似せて作られたと知ったことから、信仰を持つようになったといいます。
Cさんは、学生時代に母ががんで亡くなり、どうして自分だけこんな不幸な目に合うのか、自分が生きている意味はあるのか、死んだらどこに行くのかと、答えを必死に求めました。そして学内の先生の家庭集会に招かれて参加するなかで、キリスト教に出会いました。生まれるときに神さまからいのちを与えられ、死んだ後も神さまにいのちを与えられて、神さまのもとに帰っていく、その間がわたしたちの人生であり、見えないけれども神さまがいてくださる、と力強く語りました。
またDさんは、ある先生ご一家との出会いによって節目節目で導かれてきた、と感謝しました。大学卒業後は福祉の仕事に就きたいと言ったときには、「君は福祉に向いていない、福祉に携わる人を育てる仕事をしなさい」と助言され、そのとおり人を育てる道を歩んできたといいます。
ほかにも、仙台の伝道の礎となったミセス・シュネーダーにふれたEさんや、武士であった祖先が曹洞宗であったころから説き起こしたFさん、神棚と仏壇があるふつうの家庭からキリスト教系の学校に通ったGさんなど。クリスマスによせて、おのずと女性の力を語るときになりました。
愛情を持って育ててくださったおかあさんの愛は、子のあるなしによらず、すべての人たちに与えられます。母との出会いを通し、おかあさんという形を取って、神さまの愛をいただいたのです。
それぞれの精神の系譜には、ひとりひとりが背後に担ってきた長く壮大な歴史があります。この日の分かち合いを通して、信仰のバトンを受け取ったよろこびと責任とを感じさせられました。
万事を放り出してサロンにいらしたYさんに、「よい決断」でしたね、と金さんがねぎらいの声をかけました。律儀できちょうめんでまじめな方ほど、休むことに罪悪感をもつといいます。「必要な休息をとっていることに自信をもつこと、なんとかていねいに継続していくことが一番」というメッセージに力づけられた日でした。
人生を生きる
内側にもっている力が十分育つには、人生最初の子ども時代をていねいに大切に始めていくのがよいこと。
阪神大震災は、回復に6年かかったんです。今回の震災ではもっとかかっても当たり前。1年や2年で倒れてはいけない。じっくり、休み休みいく。ぼちぼち、「定期的」に休みをとる、休ませる、という文化をつくること。山登りと同じですよ。早いめ早いめに休息をとることで、持続可能になります。
リーダーの役割
メンバーにどう休みをとらせるか
× 一人だけ休めばいい
○ 「定期的」に休みをとる、休ませる
文化をつくります。
喪失体験
・ 大切な人、ペット
・ 慣れ親しんだ環境
・ 仕事、勉強、スポーツ
・ 自己イメージ
・ 自信
災害時はいっぺんに
なくなってしまう
ダメージはかけ算
人と自分を簡単に比べてはいけません。
だれかと離ればなれになるということは、関係性を失うこと。
交換のきかない唯一無二の存在をなくすこと。
子どもを亡くした人が、
「まだ子どもがいるから、
あんたなんかましや」
「これからは残された子どもたちに
力を注いでおやり」
と言われたら、
そう言われるのをきいたら、
「そうじゃないよ」
「そんなこと言うたらアカンワァ」
とその場で「ノー」をきちんと言うこと。
言われっぱなしにしてはいけません。
本人が反論できなくても、側にいる人からその場で言ってもらえると、ダメージが少なくなります。反論することで、ぐさっと刺さったナイフを払いのけるのです。
よかれと思って、慰めになると思って言うから、質が悪い!
二次傷害の方が深い傷になります
<慣れ親しんだ環境を失う>
ゆっくり、ぼちぼち、慣れたらいいねん が基本
・ 自分で出たいと思ったわけでないのに移らなければいけない
・ 転校を繰り返す
・ 仮設住宅----いつまでいられるか分からない
・ 仕事を失う
・ 居場所を失う
・ 定年退職
・ 退職後、20年、30年前の肩書きを使っている男性----仕事でしか人間関係を作ってこなかった
・ 近隣トラブル----定年退職後の高齢者が長時間自宅にいるようになった。「指示と命令」でコミュニケーションをとってきた人がトラブルを起こしがち
・ 「夫在宅妻ストレス症候群」(読売新聞)が仮設住宅に起きている可能性がある ---- 人は空間が必要
ひきこもり3タイプ
・ 挫折型
勉強もスポーツもよくできた子が、ちょっとしたきっかけでポキポキ折れてしまう
・ 発達障害
知的障害ではない。発達がアンバランス。子どもの7%(割合が増えている)。環境がよければスーッと生きていけることもある。
・ 精神疾患
うつは4人に1人のレベル
ボーダー:境界性人格障害
難しい状況になると、つらさ、しんどさが一気に増幅
当事者にしんどい状況が続くと、偏執的こだわりに移行
傾聴
聴かなあかん・・・どこまでも際限がない!
負のエネルギーに巻き込む力が大きい
→そんなときは、ちょっと距離を置く
二人以上でかかわること
豹変しうる。自分の身を守る。
震災直後は、一種の高揚感(一種のお祭りさわぎ)があった。 みんなが大変でつらいときは、連帯感で結ばれていた。 例えば、神戸の震災の時も、引きこもりの子も出て来れた。 |
被災地でも格差がどんどん広がっていく
同じに被災していてもあの人は家を建てて出て行った。
私だけひとりここにいる・・・つらい・・・
だれかと話しているときと一人でいるときの落差が大きい
悲嘆のプロセス
グリーフケア
泣かないのは強い子だ、冷たい子だ、とまちがってしまう
泣けるまで何年もかかる
小学4年で両親を亡くした子が、中学でようやく泣けた
悲しみには底がある
小さな光 → 再生へ
回復に必要なもの
・ 時間
・ 新たな獲得体験
・ 見守ってくれる人たち、寄り添ってくれる人たち
きょうもサロンは出席者の自己紹介から始まりました。テーマ「被災と高齢者」をめぐり、学んだことを以下にまとめてみました。
人はひとりではないと思えることが大変よい。人は最後まで自立していきたいと思う、それに静かに寄り添いたい。
高齢者を理解すること。
戦後過疎化が目立ってきた。人口構成は次第に逆ピラミッド型になってきている。
・ 格差世代
・ 生活保護者の増加
・ こどもの7人に1人が貧困家庭
・ 高齢結婚・若年結婚
などの現象が起きている。
情報収集の方法が変わってきている。
初参加のYさんの被災体験談(女川)を聴く。
一同 感動!! !!
60歳代になるとと個人差が大きくなる。
自分で自分の状態に合わせて生活する方がよい。
(文責 萱場)
今回は思春期の子どもに的を絞った分かち合いサロンです。金さんから回ってきた色画用紙のカード。きれいな色がいろいろありますねぇ。どれでもすきな色を選び出して、すきな色のフェルトペンで、自分の名前を書きます。すきなことやしていること(所属)も書いて、まずは互いの自己紹介から始まります。前回に続いてお出でくださった方も、はじめて出向いてくださった方も、さまざまなバックグラウンドを分かち合う場になりました。
自分自身をみつめる
みんなと違うことをおそれる
なかで、
「あなたOK、わたしOK」と思える気持ち
‖
自尊感情
が下がりがちな思春期。
こころの栄養とからだの栄養のバランスが
大きく崩れる思春期。
ただでさえむずかしい思春期を乗り越えるカギは
友達との直接的なかかわり
多少ふみはずしながら
子どもたちが抱える闇としんどさを統合していく
人とつながってきた子は回復の手がかりが多い
小学校時代
その前の土台を作る乳幼児期 が大切だった
ケータイは思春期をむずかしくした!
以前はイヤなら学校に行かなければそれでよかった
今は24時間いじめが続く
イヤなメッセージでもケータイを見ずにいられない
塾やお稽古事より、人間関係を築いていく方が大事な時期なのに、
人間の金属疲労がきている!
<ケータイ時代のおとなの責任>
持たせない取り組み(制度・ルール作り)により子どもを守る
福井県越前市の例のように
子どもにはできるだけケータイを持たせない!
なぜなら
ケータイは便利で、私自身も使っているけれども、“子どもとケータイ”には、おとなとケータイとは違う問題がたくさん起こる、ということを知っておく必要があります。
発達途上の子どもたちにとっては、便利すぎるケータイが、利器というよりも凶器になりやすいのです。
<子どもとケータイ>
いつでも どこでも 何よりも(親よりも)つながる
おそろしい魔法の箱
ケータイが子どもにもたらしている問題:
・1人月額20万〜30万円も使っている。
定額料金制ファミリーパックで料金が見えにくくなっているだけ
・ 出会い系でない有害サイトが増え、ハードルがぐんと低くなった。
・ 匿名のメールが人間の暴力性と攻撃性を増幅させる。
・ 画面は脳/エネルギーを消耗させる。
・ 依存症(薬物と同様)。
・ 不当請求でだまされる。
2歳児でもスマホのページを手でくっている
親がいつでもして見せているから
うちの子賢いでしょうと自慢している場合ではありませんよ
子どもの前ではケータイしないこと!
一方で、自己中の怪物が増殖している
自己中が肥大する
‖
自己中心感情
子どもたちを人とのつながりのなかで育てていく
ゲームではなく、自然のなかで。
本とつなげる
音楽とつなげる
好きなもの、打ち込めるもの
とつなげる。
子どもの特性をわかって接していく
例えば人見知りする子には、
スモールステップを積み上げていく
おばちゃんと何か一緒にしてみようか?
次は、
仲のいい友達2〜3人と一緒に何かしてみようか?
本人がイヤがるものは無理強いしない
安心できる関係・環境を作る
あたたかく声をかける
どう、元気ぃ?
このごろどうしてる?
心のドアをノックし続ける
その人の今の状態に合わせたスモールステップを重ねていく
参加者のおひとりが作ってきた折り紙の紅バラがサロンの後も話題をさらっていました。きれいな花を見ると、みんなのこころが柔らかになりますね。
テーマを設けた今年度最初の分かち合いサロン。みやぎ生協のエリアリーダーやボラセンで活躍中の皆さんをはじめ、助産師やクリニカルアート、市職員、フラワーセラピストという立場から、また冒険広場やYWCAのつながりから被災者と関わっている皆さんなど、多方面から大勢お出でいただき、充実したなか楽しい会となりました。
きょうは「被災と子ども」1回目。0〜12歳という年齢層は幅広いですが、思春期に入る前までのくくりです。子どもが最初に出会う支援者が親。親が安定していると、就学前の安心で安全な環境につながり、子どもがしあわせ元気でいられるし、お母さんを幸せ元気にします。思春期の中学生、高校生をどんなふうに叱ったらいいか、この大事なお話は次回ですよ。
人間の心がどうやったら幸せになるのか。地震・津波・原発の被害からまだ1年です。もともと震災がなくとも、ストレスの多い日本社会でした。子どもたちはどんどんおませさんになっています。思春期を乗り越えやすくするにも、前の時代をよくすること。
家庭の中が安心・安全でなくなっています。3組に1組が離婚しています。子ども心にダメージを受けつつ、表さないようにがまんしていることはよくあります。離婚するなと言うのではありません。それぞれの苦しみや悲しみの中で選ばざるを得ないときがあります。でも親はゆとりがない。子どもが離婚のダメージを受けていることに気が至らない。帰れる実家があるラッキーなケースは10人に1〜2人くらい。もともと実家と関係がよくないために実家に頼れない、転居をくりかえしているから親自身も友達が少ない。こんな親の状況が子どものストレスや寂しさ、悲しさへと悪循環していきます。
4歳の子ども向けのプログラムがありました。
アンパンマンの絵を見せます。
「なにしてる?」
子どもは「おこってる〜」「泣いてる〜」と口々に言います。
「おこってる顔、みたことある?」
「あるー」
「どんなとき?」
「ママ」「ママ」
「ああそう、そんなとき、どうするの?」
「あやまるー」
「あらぁ、かしこいねえ。あやまったらママ許してくれる?」
「ゆるしてくれへん」「たたかれる」
「なぜママがそうなると思う?」
「リコン!」「不況!」「ストレス!」
子どもたちが小さな体に背負っているものを知って、大人(先生方)はショックでした。子どもなりにわかっているのです。
子どもだからごまかせる、すぐ忘れる、と思ったら大間違い。子どもだって心の内側に痛みがあります。言葉では話せないだけ。言葉がまだ少ないし、そんなことを話すとママが悲しむと知っているから。私自身も、30歳を超えてからはじめて子どもの頃のある出来事を弟と話しましたが、当時8歳の私より、4歳だった弟の方がよくおぼえていました。
「エンパワー」というのは、しあわせ元気に、にこにこ生きていること。
子どもはいわば「細胞の記憶」のような、お母さんと一心同体の共通体験が残っています。子どもはお母さんの波動の影響を受けます。
以下は講師の金香百合さんからいただいたその他の話題です。
☆印でまとめてみました。
☆ 群れの中でゆったりと子どもを見る。アフリカに「ひとりの子どもが育つには村中の人間が必要だ」という諺があるそうです。近年、母がひとりで子育てを背負い込むのはまちがい。
お母さんをしんどくさせている原因:
1. 夫 →「そうやわあ」とお母さんはまるで憑き物が落ちたよう
2. 親 → 親との関係が整理できていない。夫の親からは子育てがなっていないと非難・否定される。
*1.2.がまずいと、ママ友の関係がうまく作れないことが多い。
3. 子どもに障害がある → 自分を責める。ダメージから回復できない。
子どもを連れてリコンせよ、と夫や夫の親が迫る。
子どもが特別支援校に行くようになると、この子が来たのは何かの意味があったことに気づき、支援があることを知る。母も元気になれる。
☆ 妊娠出産
望まない妊娠出産、できちゃった婚は赤ちゃんに失礼。
中高生へのメッセージ「ぜったい十代の母になってはいけない!」
ダイエット、喫煙習慣
妊娠中毒症、妊娠そのものも辛い。生まれた赤ちゃんを見てもかわいいと思えない。
応援してくれる人もいない。
☆ 発達障害 6〜7%
講師の金香百合さんは、週末里親として子どもと関わっている。
以前、10回講座のとき、同じ部屋で7〜8か月の赤ちゃんのお世話をしていた。テープ起こしをした人が気づいた。暴力や虐待の話をすると、決まって赤ちゃんの機嫌が悪くなっていたことに。
小さな子どもをしあわせ元気にするには、お母さんの安心・安定が大事。
☆ ネグレクト
・泣かない赤ちゃんになる。
泣くと応答/反応してもらえる→信頼
呼べば「なあに」と振り向いてくれる関係
抱っこは相互関係。抱かれるのが下手な赤ちゃん。上手に抱っこしてもらったことが少ない。抱き上げてもらっていない。
× 抱き癖がつく とおそれることなく、
たくさん抱いてスキンシップをはかりましょう!
・ 上の子が下の子をつねる。
これは子どもからのサイン。手をつないで、抱きしめて。
怒ったりしたら逆効果。ぐれますよ。
原因と結果がこんなにはっきりしているものはない。
「なに? なんやのん。早よ言いなさい」と叱責していると、子どもは心の中に氷をためていく。
そこそこでいいんですよ。親との関係は。
☆ どんな親でも子どもは親が好き
子どもの前では絶対親の悪口は言わない。
子どもが親の悪口を言ったら「そうかぁ?」
何も言わないようなら「最近お母さんは?」ときいてみる。
「働くようになった」
「よかったなあ」
「でも食べるものがない」
「何かあるんと違うか?」「これ食べときや」etc
☆ 試し行動
この人が自分をどこまで受け入れてくれるか。特に、施設にいる子どもたち。
・ 暴力的:殴ったり、蹴ったり、つばを吐いたり。
・ 赤ちゃん返り:初めて会ったばかりのボランティアにべたべた。
・ ひとまずサインをぎゅっと受け止める。こどもが「もういらない」と言うまでべたべたすればいい。
☆ だれかを傷つけずに発散する工夫
あしなが育英会「レインボーハウス」の「火山の部屋」
防音装置つき、ボクシングのサンドバッグを思いっきりたたく
安心して怒りを出すことができる。
のも有効。
上手に怒りを発散できると回復が早い。
「赤い部屋」でしたでしょうか、
と金さんが教えてくださったこの部屋の名前、正しくは「火山の部屋」でした。河北新報で連載中の「あしなが育英会」の記事(6月30日朝刊)で発見してうれしい思い。気にかけて願っていると、思いは通じるものですね。
神戸レインポーハウスは、1999年、震災遺児の心のケアの拠点として開設されました。東日本大震災を受けて、現在は、陸前高田と石巻にレインボーハウス建設準備室があります。詳しくは、「あしなが育英会」のHPをどうぞ。(文責いわさき)